南米チリで発生した大地震による津波で、壊れたり流されたりしたホタテやコンブなどの養殖施設を中心とする三陸沿岸の漁業被害は、4日までの速報値で計20億円を突破した。最終的には数百億円に達するとの指摘もあり、漁業関係者などからは「壊滅的な被害」に対する行政などの支援策を求める声が上がっている。【比嘉洋、渡辺豊、石川忠雄、岸本桂司、鬼山親芳】
沿岸自治体などのまとめでは、宮城県で5000台を超える養殖施設が被害を受け、名産のカキやホヤなどの収穫が困難になった。県の生産高は例年、カキとノリが各約60億円、ワカメ20億円、ホタテ30億円。県漁業協同組合は養殖施設と生産物の被害を合わせると、被害総額は数百億円に達する可能性があるとみる。 岩手県内の被害額は6市町で計約14億9000万円(4日正午現在)に上り、養殖施設約3100台が被害を受けた。 いずれも調査は継続中で、被害額は今後さらに増える見通しだ。 カキは収穫までに最低でも2年はかかるといい、同組合気仙沼総合支所の菊地清次長は「養殖施設が復旧しても今年の生産は間に合わない」とあきらめ顔だ。ワカメも打撃を受け、宮城県気仙沼市の養殖業の男性は「湾内に養殖いかだが全く見えない。被害額は分からない」と肩を落とす。 今回の被害拡大について、岩手県漁連の杉本功陽専務理事は、28日朝の大津波警報発令まで津波の規模の予測がつかなかったことなどをあげ、「時間的に養殖棚を移動させるのは無理。対応の取りようがなかった」と話す。 ノリ養殖が盛んな宮城県塩釜市の松島湾や塩釜湾の被害状況を3日に視察した塩釜市の佐藤昭市長は「漁業者の生活再建が最優先なので早急に支援策を検討したい」と話し、県も開会中の県議会での復旧費の予算計上を検討する。 また岩手県の大船渡市漁協は、養殖施設を再び設ける資金不足や高齢化などを理由に、養殖を断念せざるを得ない人も出ると判断。漁協が新施設を設け、組合員に貸し出すことも検討するという。 岩手県は、09年度の県税の減免、納税猶予の申告受け付けを2日から始めた。養殖施設の再整備や運転資金に対する低利の融資制度の活用を漁業者に促すなどして対応する方針だ。 【関連ニュース】 チリ地震:M5.9の余震で一時パニック チリ大地震:橋が破損、道路に亀裂…脱出者で大渋滞 チリ大地震:義援金送金 ゆうちょ銀が無料サービス開始 チリ大地震:鳩山首相が哀悼の意 大統領と電話で協議 チリ大地震:日本の医療チーム 派遣見合わせ要請 ・ 無期求刑の男に懲役28年=強盗致死、裁判員裁判−静岡地裁支部(時事通信) ・ カード詐欺容疑で中国人逮捕=組織トップからの伝達役か−埼玉県警(時事通信) ・ 「普通の人」の犯罪防げ=万引き対策で初の会議−警察庁(時事通信) ・ <JR東海道線>尼崎駅構内で信号故障 一部で運転見合わせ(毎日新聞) ・ 女性殺害 検視は「病死」 茨城県警 解剖で骨折判明、捜査(産経新聞)
by wldtbfhdzl
| 2010-03-11 10:16
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